2007年02月28日

2007年一発目の新製品

2007年一発目の新製品
2007年一発目の新製品今年になって最初の新製品のご紹介です。
実はこの企画、去年の1月ごろより中部方面隊の某「山狩」師団の某部隊の隊員さんよりご要望があり、あれやこれやの試作を重ね、やっと製品化出来まして、無事に納品させて頂き大変ご満足頂きました。
昨今 自衛隊も私が現役で勤務していた20年ほど前とは随分様変わりしてまりまして、当時は冷戦時代末期、ソ連崩壊、中国の天安門事件と色々あり、訓練も対機甲戦闘が主流で、重歩兵の重装備で、軽歩兵の運用をさせられていた時代ですが、時代の変化に伴い装備のハイテク化され、任務の多様化に伴い部隊の改編もあり、 部隊の所在地に応じて、都市型部隊や航空機動型や山地機動型なとさまざまな特色を持った部隊に変化してきております。昔の様にこれさえあれば何所でもokと言うわけにはならないようです。

で・・今回の商品は、従来どうりの徒歩による山地機動を主とする山狩り作戦をもっぱらとするも、やはり市街地戦やCQB・近接戦闘も無視できないと言う事情で、それらにも対応できる装具を・・・とのご要望がありました。・・・・「しかし山地機動から市街地戦闘って・・・山地機動ってどのぐらい歩くの?」との問いに「大体100Km前後・・」との事・・・ムッムム~米軍にそんな用途の装具はないし・・・大体米軍はそんなに歩かないよ!! それならやっぱ英軍か?と考えるも中々適当なのが思いつかない。 そこでまず何がしたいのかと言うところから考えて、基本的な構想から具体化していく事にし、幾つか挙げて見た

1・まず基本的にヴェストはNG
2・防弾チョッキの上からでも装着可能で脱着が簡単
3・多量の装具を携行可能
4・肩や腰に対する負担を軽減
5・背中等に弾納(官品限定)を装着できる

2007年一発目の新製品

で・・・結局できる事から考えて取合えず 既存のサスペンダーを何とかしようと言う事で
まず Y型はバランス悪い、昔のX型が良かったと言う話が出たが 、X型は防弾ベストの下にするのにはいいが上にはどうだろう?それに先祖帰りするのもな~昔のタイプのXサスは肩に食込んで酷かった。と言う事でH型にと言う話になった。H型!!なら EAGLEのHハーネスは?と言う事になったが、そのままでは只のパクリになる

2007年一発目の新製品
そこで、それをベースに改造しようと言う事で まず 隊員さんから「肩と胸と背中に弾納が付く様にすればベストみたいに使えるぞ!」と言う案・・・・・・「素直にベストを使えよ・・・凸(・メ)」と思ったが、色々デザインを考えている内にこれが中々いいじゃん!自衛隊らしくて・・(ひょっとして私だけ・・・)なんで考えながら取合えず試作1号を製作・・結果。概ね良好ではあるが、幾つかの改善点が他の隊員さんから上がって来ました。

改善点
1・肩パットの幅が大き過ぎる
2・肩パットの厚みをもっとほしい
3・パットが蒸れて暑い
4・隊容検査のあと素早く官品のYサスと交換できる様に金具を工夫
5・(4)と同じ理由で ベルトの調整を引下げ式ではなく引上げ式に、
6・Dカンはバックパック等を装着する為に必要だが 胸部は射撃時に邪魔になるので背中に移設
7・但しラペ用のナカビラは付けれるようにしてほしい。

・・・まぁ概ねこんな処で、(中には却下させて頂いた案件もありましたが、)
 ①はなんて事はなく色々テストして 5mmほど狭くした
②・③はかなり思案して最終的に 裏面をコーディラ生地でなく 目の大きさの違うメッスユ生地を
2枚かさねにする事して。そうする事でなかり厚みは出せるし 水分の蒸発冷却効果も出る
でも既存のウレタンのパット材は蓄熱するので何か別のモノとした(企業秘密)
2007年一発目の新製品
④・⑤は・・・・いかにも自衛隊のお家事情なのだが、官品と同じ金具を使う事にした。只し塗装は剥がれにくい焼付け塗装を特注しました。

と!そんなこんなでこの H型ハーネスできばえとしては、かなり自信作になりました。 いろんな意味で自衛隊的で、実際に装着感も予想以上に良く、「これ・・レンジャー学生に最適じゃないの?」と言うと

2007年一発目の新製品
2007年一発目の新製品
2007年一発目の新製品
「う~ん!助教連中が言うなぁ・・・学生には贅沢だ!って」

でも、私としては是非、一度使い比べてみてもらいたいと思します。せめて陸教の学生でもいいので
感想を聞かせて頂きたいですね。



・・・・・・・・・・・・・・・・次は何を創ろう??
・・・・・SHOP WEB(ご注文は此方)



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Posted by guru at 03:26│Comments(0)
 
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